FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS RS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFS FRSRS FRS F FRS FRS FRS FRS FRS FR

バラの手入れ12ヶ月

                                                    9月の手入れ                                                                

FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS RS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFS FRSRS FRS F FRS FRS FRS FRS FRS FR

 今月はいよいよ秋花の為の纏めの段階となり、その手始めが秋の剪定でしょう。 関東地方では、8月末~9月初めが剪定の適期に当りま
す。秋の剪定以後に於けるばらの成長は,春の剪定後の芽の伸び具合と異なり、芽出しから着蕾迄のダッシュは非常に速く,10月に入った
蕾の段階でゆっくりと充実して行きます。この点から考えられる事は,秋の花は春の花に較べ花形も整って筒咲きとなり、芯の上りも良い様
に思われます。
 従って、9月中旬~10月上旬に亘る3週間位は,ばら達にとって特に神経の高ぶる然も感受性の強い時期ですから,消毒,灌水,施肥等
の作業に関し、これ等の事を良く念頭に置いて作業を進める様にして下さい。その上,今月は台風のシーズンでもあります。今迄の折角の手
入れの努力をにしない為にも立地に合った防護対策を考えて,今年最後の素晴らしい秋の秀花を心に描きつつ可能な限りの手を尽して見まし
ょう。

9月の手入れのポイント


 1)剪  定………………………図解に依る剪定時点と部位について

 2)消  毒………………………薬害を出さない様に充分留意して

 3)施肥と潅水………………追肥は中旬迄で打切り,灌水は根腐れに留意して

 4)台風対策……………………立地に合せて出来る限り手を尽して

 5)その他 

FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS RS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFS FRSRS FRS F FRS FRS FRS FRS FRS FR

1.剪 定

 秋の剪定時点,部位,方法につきましては先月申し述べましたが,今月はその時点と部位について図に依って説明して見ましょう。

図中の記号表示は以下の通りです。

     
 昨年の主幹枝(上部カット表示) 今年のシュートのピンチ跡(箇所)   剪定部位
         
 ピンチ箇所  予定花枝 支柱   春花の跡 下部カット表示 

(1)剪定時にベーサルシュートの3段目が20cm~50cm位に伸びた時点のとき。
 図の様な部位に依りピンチします。この段階に依るこの状態の時が,秋花の最高となるタイミングでしょう。然し①′図の様に
3段目が15cm以下のときは,2段目の中央部位で剪定する様にして下さい。良花が望めます。


(2)剪定時にベーサルシュートの4段目が20cm~50cm位に伸びた時点のとき。
 図の様な部位に依りピンチします。しかし5段目に花を咲かせますと天井がつかえたりして管理上困る恐れのあるときは,前もって
②′
図の様に4段目の伸長を制限して置き,3段目の中央部位で剪定すると良いでしょう。又4段目が15cm以下のときは,②″図の様
に3段目の中央部位で剪定する様にして下さい。何れも良花が望めます。

A: 着蕾し,色が付き始めたら摘除する。          
B: 良芽があればここでも良いが,3段目の方が安定している。

(3)剪定時にベーサルシュートの5段目が20cm~50cm位に伸びた時点のとき。
 通常は5段目でピンチしますが,秋花の位置が高くなって花の管理に難を生じますので,②′図に順じた伸長制限を行って4段目で剪定
する様にします。
 或は図の様に,剪定日の1週間位前に倒して芽の出るタイミングを合致させる様にします。然しこの方法はタイミング的に問題があり
ますので,出来れば8月10日頃に倒して前もってシュートを出しておいて剪定日に合せてピンチする様にしますと,容易にタイミングを
合せる事が出来ます。又③図の様に,下方の葉(3段目以下附近の)を落して居るとき(環境や条件により生理的要因又は病虫害等で)
もこの方法に順じて行い,倒して固定したシュートの枝先は軽く切りつめて置きます。

A:軽く切りつめておきます

(注)③図の様に倒した際,3段目附近の芽の出てほしい個所は,本葉を摘除しますと,その付け根の所から芽が出易くなる品種
(レッド・ライオン,コルデス・パーフェクター等)がありますので試して見て下さい。

(4)ベーサルシュートの2段目が20cm~50cm位に伸びた時点のとき。
 図の様にピンチします。然し2段目をピンチして間もなく(3段目が15cm以下のとき)剪定の適日となったときには,④′図の様に
2段目の中央部位の良芽の上で剪定します。この時はシュートの精力が強いので,3,4本の花枝を(太いシュートのとき)立てて精力の分
散を図る様にしますと,まずまずの良花が望めます。

(5)ベーサルシュートの1段目が20cm~50cm位のとき。
 図の様に1段目をピンチします。何れにしても良花は望めませんが,主幹の充実を図る為に,2,3本の花枝を立てて開花を楽しみます。
 剪定時点以降になって出たシュ一トで,9月15日頃迄に15cm以上の長さに伸びて居る様でしたら,図と同様にピンチして主幹の充
実を図って下さい。 但しこの時点(9/15)で 15cm以下でしたら,心を鬼にして,元から摘除して下さ
い。


(6)途中シュート又は春の花枝の元から出たシュートのとき。
図及び⑥′図の様に途中シュートの太さに応じて,1段又は2段目で剪定又はピンチをする様にして下さい。剪定期にタイミング良く出
て来た,充実した途中シュートは秀花となる事が多いので,主幹を良く観察して,この種の途中シュートは特に大切に育てる様配慮して下
さい。

 :太い途中シュート  ⑥′:細い途中シュート

注)春の花枝の元から出た途中シュートのときも図⑥′と同様にアレンジして下さい。

(7)春に咲かせた花枝のとき。
 図の様に剪定又はピンチして下さい。花は小振りですが締った花となります。この場合は樹全体のバランスを考えて,意味があって今
迄残って来た主幹等で剪定期を迎えた訳ですから,今秋の花よりは寧ろ来年の為に木の充実を図る事の方が大切でしょう。秋は花も少ない
時ですので咲かせて楽しむ程度にしては如何でしょうか。しかしレッド・ライオンやコルデス・パーフェクター等の様に,若干小振りです
が,この様な場合の方が,締った素晴らしい秀花となる品種もあります。

 以上で秋の剪定に関します図解説明を終らせて戴きますが,(1)~(7)に至る迄の形態の他に異なる状況も見出される事もあるで
しょうが,これ等を標準的形態とお考え戴き夫々のばらの特性や立地条件等も留意されてアレンジしていただければ,きっと適切な秋の
剪定が出来るでしょう。

FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS RS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFS FRSRS FRS F FRS FRS FRS FRS FRS FR

2.消 毒

 今月は虫害は別として病気は一応治まったかの様に思われますが,1年を通して雨量の多い月でもあり,病菌の活動も再び活発化する月
です。万一黒点病の病葉がありましたら,すぐにむしり取り,その葉の附近全体をサプロール(1.000倍)で3日毎に3回散布する様
にしましょう。
 全く病虫の被害の様子が見受けられない状態でありましても,先ず長雨を前にして居る事,そして中旬以降は剪定後の芽が4cm~5cm
に伸びて,新葉が展開する大切な時期となる事,その上高温多湿で病虫害も蔓延し易い状況下で,新葉をはじめ神経質で然も非常にデリケ
ートな生育の時期を迎えている事,これ等の事等を充分理解した上で,消毒に当る事が肝心です。
 この為,剪定直後から9月上旬の芽出し迄の間に徹底した集中消毒をして置く事が,今月の大切な手入れのポイントとなります。

 剪定直後迄の集中散布用液(剪定後の新芽が出る前迄)

  ダコニ-ル1000(黒点病用)…………………………… 7g(cc) ……(1,400倍)

    または ジマン・ダイセン(黒点病用)…………………15g(cc)…… (700倍)

  トップジンM(ウドンコ病用)……………………………………7g(cc) ……(1,400倍)

  または ベンレート(ウドンコ病)………………………… 3g(cc)……(3,000倍)

  スミチオン(害虫用)……………………………………………7cc ………(約1,400倍)

  カスケード乳剤(殺ダニ,殺卵用)……………………………5cc…………   (2,000倍)

  水……………………………………………………………………10㍑

 定期散布用薬液

 9月中旬以降からの消毒は,特に薬害に留意して,薄めにして,夕方の涼しくなった頃,散布する様にして下さい。

  ダコニール1000(黒点病用)…………………………… 5g(cc)      (2,000倍)

  または  ジマン・ダイセン(黒点病用) ……………… 10g(cc)      (1,000倍)

  トップジンM(ウドンコ病用) ………………………………… 5g(cc) … (2,000倍)

    または ベンレート(ウドンコ病用)……………………  2g(cc)   (5,000倍)

スミチオン(害虫用)……………………………………………5cc………… (2,000倍)

      または  ジマン・ダイセン(黒点病用) ……………… 10g(cc)      (1,000倍)

   水………………………………………………………………  10㍑

  

 黒点病発生時

  単用で サプロール………………10cc1,000倍)

      …………………………10㍑

 ウドンコ病多発時

  単用で バイレトン乳剤…………3cc (3,000倍)

      水…………………………10㍑

 葉ダニ発生時

  単用で カスケード乳剤…………10cc1,000倍)

      水…………………………10㍑

FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS RS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFS FRSRS FRS F FRS FRS FRS FRS FRS FR

3.施肥と灌水

 夏の元肥(6月末~7月始め頃迄に有機質主体とした)が施して居りましたら,原則的には追肥は不要と云えるでしょう。然し葉の茂り
具合や葉の色艶等を観察しながらその折々に追肥を補充する必要も考えられます。
 剪定直後の芽出し肥として,9月初めに1回だけ
..化成(15-15-15)を成木1本当り5g位(大さじ1/2杯)を根廻りにま
いて充分灌水します。
 
秋の芽立ちは春の様に太く逞しいものではありませんが,成長と共に立派な花枝となるものです。何れにしても,秋の良花の為に追肥は
速効性の化成肥料であっても,今月中旬迄で打ち切る様にしましょう。
 灌水に就きましては,雨量の多い月ですので多灌水にならない様に夫々のばらの特性を考慮に入れて調整を図る様心掛けて下さい。

FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS RS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFS FRSRS FRS F FRS FRS FRS FRS FRS FR

4.台風対策

 9月となりますと,先ずばらの大敵は台風です。強風に揺れ,雨に叩かれ,枝は倒れ,葉は傷つき,難を逃れても無残な姿となってしま
います。夏まで精根込めて育てて来た努力も水泡に帰す事となりましょう。大きな被害は何年に一回の確率であるとしても,豆台風程度の
ものは必ずと言ってよい程来るものです。いちばんの対応は鉄骨のフェンスで囲み風雨の当たらないようにすることでしょうが、そこまで
出来る方はかなり絞られるのではないでしょうか。そこで,露地栽培の株については支柱で主幹を固定し強風による折損を防ぎ,可能性あ
る数本の枝も支柱に固定しておきます。株の周囲に丸太や鉄パイプを立ててヨシズや寒冷紗,場合によってはナイロンやポリシート等で囲
うことも大きな効果があるものです。いずれにせよ露地栽培ではある程度運を天に任せねばならない状況であり、好みのばらは鉢植え栽培
にして天候により室内に取り込めるようにしておくことも必要ではないでしょうか。

FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS RS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFRS FRS FRS FRS FRS FRS FRS FRSFS FRSRS FRS F FRS FRS FRS FRS FRS FR

5.その他

(1)葉焼けについて
 9月末近くなりますと,花枝には蕾が見え始めます。
 この頃,雨上り後,急に晴れ上がって,気温が上昇しますと,品種に依っては葉焼けを起し易い状態となります。コンフィダンス,クリス
チャン・ディオール,ビッグチーフ等は特に葉焼けを起し易い品種ですので,この様な時は,黒の寒冷紗等で保護してあげる様な配慮も必要
でしょう。

(2)鉢植えバラの手入れ
 鉢植えバラは盛夏の間充分な灌水を続けながら,一ヶ月に一回、
骨粉入り完熟固形油粕 の大粒を8号鉢で4個を置き肥で与えたり,水代
りの薄い化成肥料を与えたりして,鉢植ばらの手入れをして参りました。鉢植えは飽く迄も追肥栽培となりますから,9月下旬頃,蕾が大豆
位の大きさになりましたら,追肥は(遅効性は素より,速効性の化成肥料であっても)打ち切って下さい。又この頃になりますと,木も茂っ
て,枝葉が込んで参りますので,高温多湿に依る蒸れや,根腐れ等に依る落葉現象には,特に留意しましょう。

(3)つるバラの手入れ
 シュートが相当伸びて来て居る事と思われますが,来春の大切な主幹となりますので太くて長めの支柱を立て,台風や強い風雨で倒されな
い様にしっかりと固定して下さい。消毒は散布個所が相当高位置となって散布し難くなりますが,手抜きする事なく株全体を丁寧に消毒する
様にしましょう。


Copyright © 2021 Fujusawa rose society All Rights Reserved